前回の日記で、
「クラフター殺し、7つの秘訣」
として、クラフターを萎えさせる要素を7つばかり上げてみた。
吉田Pがチーフプランナーとして関わり、そのエッセンスが新生FF14にも引き継がれるであろうドラゴンクエスト10で、実際プレイしてどうだったのか?ってのを考えてみたい。
■1.機能しないマーケット→全ワールド統合の大マーケット
ドラクエ10において、FF14のようなワールドという概念はなく、みんな一つの世界でプレイできる。詳しくは こちらを参照してほしい。
旧FF14で言えば、デュランダルからラグナロクまで全10ワールドのリムサのバザーが統合されたリムサのバザーと、同じく全10ワールドのウルダハのバザー、グリダニアのバザーがそれぞれ統合され、3つの大きな市場ができている。
という感じになっている。
FF11みたいなオークション方式ではなく、出品時の設定金額で売れたら売買成立という方式だけど、参加者が多いから安いものはガンガン売れていく。
まだ問題はあって
1.装備品の錬金効果の詳細(「攻撃力+10以上の」とか)が検索条件に入れられない。
2.単価が安い順に最大100件までしか表示されない。
という制約のおかげで、良い効果を持つ装備品の流通は難しい部分もある。
(2は次回のアップデートでページング機能追加予定)
けど、モノに差異がない素材品などは、安いほうからガンガン捌けていく。
人が多いから取引量も増えて、需要と供給の均衡ラインに達するのが早い。
また、旧FF14のウルダハのリテイナー定員のようなものはなく、個人の出品数の枠内なら自由に出品できる。
検索機能の拡充は望まれるが、それでもドラクエ10のマーケットはかなり良い感じだ。
競売所については、FF11やってないから何とも言えないが、やっている人からの評判は良いと聞いている。
ただ、2つの仕組みがあるのがいいのか、ややこしかったり分散したりしないかは懸念点。
新生の 初期の資料には
「新生では、マーケットを全面新設計で作り直し、以降、競売場のシステムを兼ねるリテイナーを使った新規のマーケットシステムを実装します」
とあるし、吉田Pの、 結構古い発言だけど
「1.20では大きな課題である「PCサーチ」と「マーケットサーチ」、特にマーケットについては、「競売場」と呼ばれる「仕組み」が実現できるように、サーバー改修前ではありますが、実装にチャレンジしている状態です。(新生では更にマーケットの見た目そのものを変えるつもりです)」
とあるので、来るといいね、オークション型のマーケット。
■2.高性能なエクレア武具→最強装備は職人生産品
ドラクエでは、今のところ、エンドコンテンツのボスは装備品をドロップしない。
というか、敵は基本的に装備品をドロップしない。
(ただし、アクセサリーだけは別。逆にアクセサリーは職人ではつくれない。棲み分け)
ドロップするのは、装備品を作るための職人素材。
旧FF14の初期も、(当時は)強力な武器の素材がNMからドロップするというので張り込んだりしていたけど、まぁ近いかな。インスタンスなんで取り合いは無いけど。
ただ、旧FF14はHQ+1、+2、+3の効果は、ほぼ自己満足で、普通の人はノーマル品があれば満足だったけど、ドラクエでは比較的、HQ+2やHQ+3を手に入れるためにがんばる人が多い。
NMをポップのたびに張り込んで、何度も倒してレア素材ゲットして生産して失敗して、素材から・・・って感じ。
もちろん、素材はバザーでも手に入る(むしろ、レア素材を売るのが金策)。
こうして、高性能品の+3で、錬金強化大成功品などは天井知らずな値がつく。
このへんは、 こちらを参照。
プレイヤー個人として自分はどっちが良いかは、ちょっと判断分かれる。
クラフターさん的にはドラクエ型なんだろうけど、いま蛮神武器やレリックが型落ち扱いになるといろいろクレームおきそうだよなぁ・・・と思うと難しいよね。
ベッドの下から手に入れたレリックは新生で消え去る運命だけど、アトモスの軍票祭りで手に入れたグラカン装備は残るし、これもけっこう強いんだよなぁ。
(まぁ、新生では新しく始めるつもりだから一般論として)
マテリアルクラフトの調整方向が気になるね。
■3.安い中古品処分価格→結晶化で下取り価格アップ
元々中古の装備品は売れなかったドラクエでは、店売りしかなく、これが哀しいほどに二束三文。しかも、+3とか錬金効果ついてもほとんど変わらず。
しかし、「汗と涙の結晶」システムのお蔭で、処分時の価格はけっこう上がった。
低レベル~中レベル品の一部までなら黒字、高レベル品でもべらぼうなのでなければ新装備購入の足しに十分なる。
また、例えば10,000Gの人気錬金装備と、7,000Gの不人気錬金装備。
NPC売りが1,000ゴールドだと、実質9,000G対6,000G。
不人気に6,000G使って、結局捨てるくらいならばもうちょっと色だして良いの買おうと思う。
そして相場は2分する。
しかし、結晶売りが5000Gくらいになると、実質5,000G対2,000Gなので、
2倍以上実質の価格差があるなら、安い方でもまぁ、いいか。と不人気品にも一定の需要が増える。
しかし、旧FF14みたいに、修理すればそのまま中古品が売れてしまうと、クラフター生産品との競争になる。
中古品と言ったって新品より性能劣るわけじゃないので実質値段勝負になるけど、自分で使って元はとったプレイヤーの中古品は、材料費・手間暇掛けているクラフターより、かなり値段下げられるから、きついよね、ってのが 前回の話。
バインドで店売りではなく、マテリアシステムの回収で下取り価格がある程度担保され、さらに良い装備品はそれだけ下取り価格にアドバンテージがあるといいよね、っていうお話。
■4.リスクの大きすぎる強化システム→妥協品はライトを救う
FF14において、マテリア装着、禁断失敗品は消えてなくなってしまうけど、ドラクエ10では、失敗効果がスロットを埋める形になって装備品はのこる。
ドラクエでもし、錬金失敗が装備の消失になったらどうなっていたか。
投資額を回収するのに、成功品の値段が上がる。失敗品が出回らないので、マーケットは高い成功品かその途中の利益確定用に売りに出した装備くらいしかなくなる。
強化システムのリスクが大きいと、多くの人は強化を躊躇するし、強化された装備品は希少で価格が高騰し、ライトプレイヤーには手が届かなくなってくる。
ドラクエ10でも、強い武器の良錬金装備は、とてもライトプレイヤーには手が出ない値段だけど、失敗が一つ度に、値段が半額になるようなイメージだ。
失敗のリスクは職人が被っているが、材料費の原価割れで売るしかないリスクと、消失して0になるリスクのどちらがリスク小さいかというと前者だろう。
職人がそのリスクをとって、良品を目指すから、マーケットに妥協品が出回り、ライトも買える。
一つの失敗効果も、攻撃力が210か205になるかの違いくらいで、レベルアップや、スキルアップですぐ埋まるくらいの差しかない。
もちろん、カンストして、レベルもスキルも限界まで来たあとの、最後の差別化はその細かい積み重ねで体感できるほどの差になるのだけど、まぁそういう世界だからレベル上げやスキル取得をマイペースでやっている人が無理する理由は何もない。
高望みさえしなければ、コツコツ稼いだお金で十分やっていける。
でも、新生FF14では中途半端なマテリアルクラフトしても軍票装備とかに食われて流通できずにマーケットが成立しないかもしれないから難しいね。
■5.狭いカスタマイズ性→広くは無いが効果が明確
武器や、防具の部位に付けられる強化内容が制限されているのはマテリアも錬金も同じ。
FF14の装備品強化と、ドラクエ10の装備品強化の一番の違いは、効果が明確にわかるということ。
FF14のステータスの差がどれだけ実際のバトルに影響を与えるかわかりにくいのは前回で書いた通りだけど、ドラクエ10では、ダメージ計算式はもうユーザー側がほぼ解析されている状態だ。
つまり、攻撃力が200ならば、あの敵を3回で倒せるが、190だったら4回かかる・・・みたいなのも計算できて、こうした情報のある外部サイトでは、効率を求めるプレイヤーの狩場選びの参考になっている。
ステータスの差は、最終的に効率に結びついていること、それが認知されていることが、強化の価値を保証してくれる。
効率、効率言うのを嫌うプレイヤーもいるが、プレイヤーの効率意識はマーケットが成立する前提のようなものだとも思う。
大事なのは、それに自分の弱い心(RMTみたいなズルしようとか)が負けてしまうかどうかだから。
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吉田Pがチーフプランナーとして関わり、そのエッセンスが新生FF14にも引き継がれるであろうドラゴンクエスト10で、実際プレイしてどうだったのか?ってのを考えてみたい。
■1.機能しないマーケット→全ワールド統合の大マーケット
ドラクエ10において、FF14のようなワールドという概念はなく、みんな一つの世界でプレイできる。詳しくは こちらを参照してほしい。
旧FF14で言えば、デュランダルからラグナロクまで全10ワールドのリムサのバザーが統合されたリムサのバザーと、同じく全10
という感じになっている。
FF11みたいなオークション方式ではなく、出品時の設定金額で売れたら売買成立という方式だけど、参加者が多いから安いものはガンガン売れていく。
まだ問題はあって
1.装備品の錬金効果の詳細(「攻撃力+10以上の」とか)が検索条件に入れられない。
2.単価が安い順に最大100件までしか表示されない。
という制約のおかげで、良い効果を持つ装備品の流通は難しい部分もある。
(2は次回のアップデートでページング機能追加予定)
けど、モノに差異がない素材品などは、安いほうからガンガン捌けていく。
人が多いから取引量も増えて、需要と供給の均衡ラインに達するのが早い。
また、旧FF14のウルダハのリテイナー定員のようなものはなく、個人の出品数の枠内なら自由に出品できる。
検索機能の拡充は望まれるが、それでもドラクエ10のマーケットはかなり良い感じだ。
競売所については、FF11やってないから何とも言えないが、やっている人からの評判は良いと聞いている。
ただ、2つの仕組みがあるのがいいのか、ややこしかったり分散したりしないかは懸念点。
新生の 初期の資料には
「新生では、マーケットを全面新設計で作り直し、以降、競売場のシステムを兼ねるリテイナーを使った新規のマーケットシステムを実装します」
とあるし、吉田Pの、 結構古い発言だけど
「1.20では大きな課題である「PCサーチ」と「マーケットサーチ」、特にマー
とあるので、来るといいね、オークション型のマーケット。
■2.高性能なエクレア武具→最強装備は職人生産品
ドラクエでは、今のところ、エンドコンテンツのボスは装備品をドロップしない。
というか、敵は基本的に装備品をドロップしない。
(ただし、アクセサリーだけは別。逆にアクセサリーは職人ではつくれない。棲み分け)
ドロップするのは、装備品を作るための職人素材。
旧FF14の初期も、(当時は)強力な武器の素材がNMからドロップするというので張り込んだりしていたけど、まぁ近いかな。インスタンスなんで取り合いは無いけど。
ただ、旧FF14はHQ+1、+2、+3の効果は、ほぼ自己満足で、普通の人はノーマル品があれば満足だったけど、
NMをポップのたびに張り込んで、何度も倒してレア素材ゲットして生産して失敗して、素材から・・・って感じ。
もちろん、素材はバザーでも手に入る(むしろ、レア素材を売るのが金策)。
こうして、高性能品の+3で、錬金強化大成功品などは天井知らずな値がつく。
このへんは、 こちらを参照。
プレイヤー個人として自分はどっちが良いかは、ちょっと判断分かれる。
クラフターさん的にはドラクエ型なんだろうけど、いま蛮神武器やレリックが型落ち扱いになるといろいろクレームおきそうだよなぁ・・・と思うと難しいよね。
ベッドの下から手に入れたレリックは新生で消え去る運命だけど、アトモスの軍票祭りで手に入れたグラカン装備は残るし、これもけっこう強いんだよなぁ。
(まぁ、新生では新しく始めるつもりだから一般論として)
マテリアルクラフトの調整方向が気になるね。
■3.安い中古品処分価格→結晶化で下取り価格アップ
元々中古の装備品は売れなかったドラクエでは、店売りしかなく、これが哀しいほどに二束三文。しかも、+3とか錬金効果ついてもほとんど変わらず。
しかし、「汗と涙の結晶」システムのお蔭で、処分時の価格はけっこう上がった。
低レベル~中レベル品の一部までなら黒字、高レベル品でもべらぼうなのでなければ新装備購入の足しに十分なる。
また、例えば10,000Gの人気錬金装備と、7,000Gの不人気錬金装備。
NPC売りが1,000ゴールドだと、実質9,000G対6,0
不人気に6,000G使って、結局捨てるくらいならばもうちょっと色だして良いの買おうと思う。
そして相場は2分する。
しかし、結晶売りが5000Gくらいになると、実質5,000G対2,000Gなので、
2倍以上実質の価格差があるなら、安い方でもまぁ、いいか。と不人気品にも一定の需要が増える。
しかし、旧FF14みたいに、修理すればそのまま中古品が売れてしまうと、クラフター生産品との競争になる。
中古品と言ったって新品より性能劣るわけじゃないので実質値段勝負になるけど、自分で使って元はとったプレイヤーの中古品は、材料費・手間暇掛けているクラフターより、かなり値段下げられるから、きついよね、ってのが 前回の話。
バインドで店売りではなく、マテリアシステムの回収で下取り価格がある程度担保され、さらに良い装備品はそれだけ下取り価格にアドバンテージがあるといいよね、っていうお話。
■4.リスクの大きすぎる強化システム→妥協品はライトを救う
FF14において、マテリア装着、禁断失敗品は消えてなくなってしまうけど、ドラクエ10では、失敗効果がスロットを埋める形になって装備品はのこる。
ドラクエでもし、錬金失敗が装備の消失になったらどうなっていたか。
投資額を回収するのに、成功品の値段が上がる。失敗品が出回らないので、マーケットは高い成功品かその途中の利益確定用に売りに出した装備くらいしかなくなる。
強化システムのリスクが大きいと、多くの人は強化を躊躇するし、強化された装備品は希少で価格が高騰し、ライトプレイヤーには手が届かなくなってくる。
ドラクエ10でも、強い武器の良錬金装備は、とてもライトプレイヤーには手が出ない値段だけど、失敗が一つ度に、値段が半額になるようなイメージだ。
失敗のリスクは職人が被っているが、材料費の原価割れで売るしかないリスクと、消失して0になるリスクのどちらがリスク小さいかというと前者だろう。
職人がそのリスクをとって、良品を目指すから、マーケットに妥協品が出回り、ライトも買える。
一つの失敗効果も、攻撃力が210か205になるかの違いくらいで、レベルアップや、スキルアップですぐ埋まるくらいの差しかない。
もちろん、カンストして、レベルもスキルも限界まで来たあとの、最後の差別化はその細かい積み重ねで体感できるほどの差になるのだけど、まぁそういう世界だからレベル上げやスキル取得をマイペースでやっている人が無理する理由は何もない。
高望みさえしなければ、コツコツ稼いだお金で十分やっていける。
でも、新生FF14では中途半端なマテリアルクラフトしても軍票装備とかに食われて流通できずにマーケットが成立しないかもしれないから難しいね。
■5.狭いカスタマイズ性→広くは無いが効果が明確
武器や、防具の部位に付けられる強化内容が制限されているのはマテリアも錬金も同じ。
FF14の装備品強化と、ドラクエ10の装備品強化の一番の違いは、効果が明確にわかるということ。
FF14のステータスの差がどれだけ実際のバトルに影響を与えるかわかりにくいのは前回で書いた通りだけど、ドラクエ10では、ダメージ計算式はもうユーザー側がほぼ解析されている状態だ。
つまり、攻撃力が200ならば、あの敵を3回で倒せるが、190だったら4回かかる・・・みたいなのも計算できて、こうした情報のある外部サイトでは、効率を求めるプレイヤー
ステータスの差は、最終的に効率に結びついていること、それが認知されていることが、強化の価値を保証してくれる。
効率、効率言うのを嫌うプレイヤーもいるが、プレイヤーの効率意識はマーケットが成立する前提のようなものだとも思う。
大事なのは、それに自分の弱い心(RMTみたいなズルしようとか)が負けてしまうかどうかだから。
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